鉄は熱いうちに

当時大堀先生が岩手医科大学理事長時代、福島県出身の岩手医大OB・現役の先生の皆さんと、故郷福島を語り合う機会が増え次第に絆が深まり、その集まりが「いわて福島県人会」の前身になりました。
昭和62年7月に正式に「いわて福島県人会」が発足されました。
大堀先生は、大正14年、福島県河沼郡金上村(現在の会津坂下町)に生まれました。
会津人の「ならぬものはならぬ」の精神の中で育ち、中学時代医師を志します。卒業後運送会社で荷造りのアルバイトをしながら勉強し、昭和19年岩手医科専門学校へ入学。念願の医療の道への第一歩を踏み出しました。
戦争時を経て、昭和25年、東京慈恵会病院に勤務し、助手として修業時代を過ごします。恩師南武先生には厳しく指導され、医師としての技術や心構えをこの時に学びました。のちに恩師から言われた「鉄は熱いうちに打て」の言葉、「どんな職業でも叩かれて叩かれて基礎を身につける時期が必要。」アルバイトを禁じ、若い医師に厳しく接した真意はそこにあったのかと得心し、生涯忘れられない言葉になりました。
昭和36年、岩手医科大学皮膚科泌尿器科学講座の助教授として就任。
以後数十年、数々の医療機関団体の理事長など要職に就任し、岩手医科大学の発展に尽力しました。
岩手県の医療に貢献した実績を厚生大臣表彰をはじめ数々の表彰を受け、平成12年「勲二等瑞宝章」を受章。
平成16年 岩手医科大学名誉学長(第1号)称号授与

岩手県の医療の礎を築いたと言っても過言ではない方です。

いわて福島県人会
初代会長
【1925.3〜2012.6】
学校法人岩手医科大学名誉理事長
岩手医科大学名誉学長